[スタートアップインタビュー] ルワンダの共済組合与信インフラサービス「EXUUS」

アフリカのスタートアップ市場が盛り上がっています。インフラが未整備でありながら、人口増など急成長の可能性があるマーケットとして注目されていることはもちろんですが、新興国ならではの課題に対してリープフロッグ・イノベーションを実現し、それを先進国へと展開する「リバース・イノベーション」という側面においても期待は高まっており、世界からの投資も集まってきています。

本稿では、ルワンダにおいて共済組合グループの共済組合グループ向けのウォレットとレンディング、与信サービスの「SAVE」を提供するEXUUS CEOのShema Steve氏に話を伺いました。


EXUUS – 共済組合与信のインフラ

https://exuus.com/

EXUUSは、銀行口座を持たない農村部のコミュニティ向けの共済組合グループ向けのウォレットとレンディング、与信サービスの「SAVE」を提供しています。

東アフリカでは、日本の無尽や講のコンセプトに似た共済組合が形成されており、SAVEはデジタル技術を適用し、メンバーがモバイルで出資できたり、信用スコアによる資金の貸借を受けることができます。

CEOインタビュー

Shema Steve
CEO

ルワンダ大学 Science in environment management 学士号取得、college of science and technology 卒業。起業前は、データマネージメントシステム分野で個人コンサルタントとして従事。

━━起業のきっかけは?

コンサルタント時代に仕事で訪れた時の農村エリアにいる一人の女性の体験談が起業のきっかけとなった。

彼女は、自分自身が$5のローンを受けることができ、返済能力があるとは、人生で一度も考えたことがなかった。その事実自体がとても驚きでもあった。そして、より多額の資金を銀行から借り入れようとしていた。

しかし、彼女の知り合いが彼女を共済組合グループに入るように勧誘、説得し、彼女は加入を決意。その結果、数週間で、$5の借入ができ、期限内に完済できた。それだけでなく、その後、彼女は増額した資金融資を受けることができ、自分のビジネスを拡大することができた。

彼女の人生は大きく変化し、彼女は金融支援を受けることで家族はもちろん、コミュニティーにも貢献できるようになった。

この彼女の体験談をきっかけに、ルワンダにいるなん十万人もの彼女のような女性(農村エリアの人々)を助け、彼らの人生にインパクトを与えられる金融サービス、プロダクトの開発に注力している。

━━サービスのバリュー・プロポジションは?

  • Save -Underling Magic:キャッシュレスで預金、借入、投資等、資金の有効活用
  • Credit Bureau : 帳簿管理・クレジットスコアリング・金融機関とのアクセス
  • Market Validation:ルワンダ国内企業連合、World Vision & Care international、Health Sector Staff Mutual AID Group などとのパートナー提携
  • Market Size:ルワンダ国内の20万の預金グループにサービス提供、年間預金額$64M
  • Creating Impactful Wealth:豊かな社会の創造

━━日本市場や日本企業へ期待することは?

市場拡大においては、ルワンダ国内、ウガンダ進出の順で考えています。

日本市場においては、投資提携には興味があるが、もう少し先の話になります。

━━競合企業は?

ルワンダ、ウガンダにおいては同種の競合企業はありません。ケニアにはいくつかの競合企業はあるが、アプローチ法が異なります。

━━資金調達ラウンドは?

Pre-seed Roundで$65Kを調達しました。現在はSeed Roundで$500Kの調達を目指しています。また来年はSeries Aを目指します。

━━現在のチームは?

EXUUSの設立後、ルワンダ中央銀行(BNR)やルワンダ財務相と提携し、ルワンダ国内全土で2014年~2016年の三年間に渡って、貯蓄グループへの大規模なアンケートを実施しました。30以上のNGO、預金グループ、金融マーケットの利害関係者が参画しています。

そのアンケート結果を元に貯蓄グループのためのブロックチェーン金融プラットフォーム『SAVE』を開発、運営し始めました。現在ルワンダ国内で展開中で、2020年までにサブサハラのアフリカ諸国の100万共済組合グループへ展開します。

現在チームは、預金グループや個人に対する、ブロックチェーンを使ったクレジットスコアリングのアルゴリズムシステムを開発中です。


日本でも昔から無尽や講というコミュニティの中で助けあい、また大きなチャンスを手にすることができる共済組合が地域経済を支えていました。高度経済成長と共にその風習は特に都心部においては、地域コミュニティの崩壊とともに廃れてしまいました。しかし、新興国においてはまだまだそれによってチャンスを得る人たちは大勢います。アフリカではインフラの整備が他のどの地域を見比べても進んでいないために、こうした地域コミュニティの中での助け合いをデジタルによって促進することが、人々のチャンスを創造しているのだということを考えると、日本の貧困対策にも一役を担うイノベーションがアフリカから起ってもおかしくはありません。


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