[スタートアップインタビュー] ケニアのマイクロインシュランス「Bluewave」

アフリカのスタートアップ市場が盛り上がっています。インフラが未整備でありながら、人口増など急成長の可能性があるマーケットとして注目されていることはもちろんですが、新興国ならではの課題に対してリープフロッグ・イノベーションを実現し、それを先進国へと展開する「リバース・イノベーション」という側面においても期待は高まっており、世界からの投資も集まってきています。

本稿では、リープフロッグ・イノベーションが期待される「マイクロインシュランス」スタートアップの雄、Bluewave CEOのAdelaide Odhiambo氏に話を伺いました。


Bluewave – マイクロファイナンス、マイクロインシュランス

http://www.blue-wave.co.ke/

Bluewaveは、マイクロファイナンス、マイクロインシュランス(保険)を展開するスタートアップ。まだアフリカ市場で定着していない医療保険をもっと多くの人に届けるために創業し、少額(数ドル程度)を毎月払うことで医療保険をきっかけに事業保険などの安心を提供し、同時に人々の金融リテラシーも上げていくことを目指しています。

CEOインタビュー

Adelaide Odhiambo
Bluewave Insurance, CEO

ナイロビ大学でサイエンス専攻。その後14年に渡り保険業界で業務経験。初めの10年間は東アフリカにある従来の大手保険会社でトレーニングと業務経験を積み、保険モデルや課題、リスクなど、理論と実践を通して、多くのことを学ぶ。その後、グローバルリーディングでもある大手マイクロ保険会社MicroEnsure(アフリカ、アジアで6000万人の顧客を持つ)でケニア、カントリーマネージャーとして従事。

━━起業のきっかけは?

大手保険会社で働く中で、保険業界においてはイノベーションが行われいなかったり、大抵失敗していることに気づきました。

また、従来の保険会社は少数の富裕層を対象に展開されていて、アフリカで本来保険を必要としている多数の貧困層に向けた保険がないことに疑問を抱きました。また、大衆を対象とした保険も十分に提供されていないことも同時に課題に感じました。

大手企業は、従来の組織やプロセスを変えることが難しく、また変えようとしてもアクションに時間がかかるため思う通りに進みません。その上、市場のニーズに応えるための技術やシステムを導入することも難しかったのです。

それを知ったとき、自分がこの貧困層の市場に対して、何か変革を起こせないかと考えるようになりました。

アフリカでの保険加入率はたったの3%です。残り97%の多くは貧困層で、保険に入るお金もありません。また貧困層を対象としたプロダクトもなければ、システムもありません。

ある貧困層夫婦が癌になってしまいました。しかし、保険がないが故に治療のために全財産をはたき、その上村中から資金調達を行ないました。しかし、お金を集めるのに時間がかかりすぎたため、命を救えませんでした。

その話を聞いたことをきっかけに、同じように悲しい思いをする人たちを減らすため、しいてはアフリカの貧困問題を解決したいという思いから、大衆市場に向けたマイクロインシュランスを提供するBluewaveを設立しました。

━━サービスのバリュー・プロポジションは?

1.Cost ー 大衆市場(貧困層)を対象とした価格設定($9 /年)

2.Trust ー 人々と会社の信頼関係の構築

3.Understanding ー 保険システムの理解(人々は、まだ保険のシステム自体を理解していない)

4.Process ー サービスのプロセス。ガラケーを利用したシンプルかつ効率的なサービスの提供。ガラケー1つで、加入、保険請求、支払いまで、全て行えるシステムを提供

━━日本市場や日本企業へ期待することは?

事業拡大のために、技術やシステムの向上は必要不可欠です。そのため、日本企業には、技術パートナーとして技術提供を受けたいと考えています。

日本を含めたアジアには、事業拡大のポテンシャルがあると考えています。しかし、アジアにおける大衆保険市場について、国や地域によるその定着度を中心にまだまだ調査する必要があります。

また、日本における保険システムを理解し、知識や技術を習得し、ケニアに展開していきたいと考えています。

━━競合企業は?

Micro Ensure: アフリカ、アジアに展開するマイクロ保険会社大手

Bima : アフリカ、アジア、中南米、ヨーロッパなど15カ国にサービスを展開するグローバルマイクロ保険会社

Inclusivity : ルワンダ、ケニア、コートジボワールに展開する南アフリカのデジタル保険会社

━━資金調達ラウンドは?

シードラウンドで、$300Kを調達しています

━━現在のチームは?

現在、マーケティング、ビジネス、技術、オペレーションなど6人のチームです。今年9人ほどの技術者を増員し、15名程度にしたいと考えています。 チームに求めるものは「Attitude(業務態度、業務姿勢)」です。技術者においては技術力や経験が多少重要にはなってきますが、技術者もそれ以外の人材もAttitudeを重視で採用しています。


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