[スタートアップインタビュー] インドの物流自動化プラットフォーム「Locus」

人口が急拡大し、2025-30年ごろに中国を抜き世界一になるといわれているインド。インフラの整備もまだまだこれからで、マーケットそのものの規模の拡大はもちろん、様々な領域でビジネス機会、イノベーション機会が拡大しています。

シリコンバレーで経験を積んだイノベーターたちが一旗揚げ、故郷に戻ってきてエンジェル投資家になったり、再びスタートアップに身を投じるケースが増え、インドのスタートアップ環境はここ数年でシリコンバレーに匹敵するほどになっています。ソフトバンクビジョンファンドの超大型投資を受ける企業も多く排出しており、インドのスタートアップは世界中から最も注目されているといっても過言ではないでしょう。

本稿では、これからインドで急増が見込まれる物流に対するソーリュションを展開する「Locus」のCEO、Nishith Rastogi氏に話を伺いました。


Locus – 物流自動化プラットフォーム

https://locus.sh/

Locusは、AIによる一貫性と効率的な運用を実現する物流自動化プラットフォームを展開するスタートアップ。経路逸脱エンジン、注文発送自動化、フィールドユーザーアプリ、経路最適化、スケジューリング、エンドカスタマー追跡、および予測分析から構成され、EC、食品配達、日用消費財などの物流を自動化し、最適化します。

CEOインタビュー

Nishith Rastogi
CEO, and Founder

ストラテジー・イノベーションおよび海外展開を担当。Amazon出身。Locus設立前にはRideSafeという、女性向けのタクシー乗車の安全性確保アプリを開発。実験物理学で論文を執筆することがあり、MLの特許も出願中。2018年、Forbes Asiaの30 under 30 リストに入る。

━━起業のきっかけは?

Locus設立前に、女性向けのタクシー乗車の安全性確保アプリ「RideSafe」をリリースしました。そのアプリは、アプリはリアルタイムで経路をトラックし、経路で偏差があれば、リアルタイムで指示されます。

このアプリは女性向けに開発していましたが、そのテクノロジーを活用して、食事配達事業にも活用することになりました。その際、配達車のリアルタイムトラッキングではなく、経路から偏差があればアラートをするという機能を開発しました。

自動車をトラックする技術は存在しますが、どこにいるべきなのか、偏差があるのかを知ることはできない問題があり、そのため意思決定システムも存在しませんでした。

そこに取り組むことにフォーカスするため、Locusのプロダクトを開発しました。

━━サービスのバリュー・プロポジションは?

Locusは、グローバルな意思決定プラットフォームです。

デープランニングのプロプライエタリアルゴリズムの活用し、経路の最適化、リアルタイムトラッキング、インサイト、アナリティクス、倉庫マネジメント、自動車管理のサービスを提供しています。

地球上のどこでも荷物を配達する際の意思決定を自動化し、オペレーションの効率化、一貫性や透明性の担保に繋げています。

具体的に、Locusはクライエントは以下のように配達サービスを向上させました。
・効率性・生産性:25%増加
・配達注文:45%増加
・SLAコンプライアンス:8%増加

━━日本市場や日本企業へ期待することは?

日本のマーケットは気になっている。将来、日本に進出することに当たってローカルパトナーの役割は重要であると理解している。

━━競合企業は?

大手企業のOracle TransportやRamco Systemsが競合ではありますが、最大の競争相手は人間の直感になります。

Locusでは、1日に100万件の発注を達成(1時間あたり20万件の発注)。世界中の75ヶ所に活用され、1億件以上の発注・配達オペレーションの実績があります。

プロダクトに基づくアプローチよりソリューションに基づいているため、迅速に、円滑にスケールアップができています。それが差別化要因になると考えています。

Locusの USP:
・経路オプティマイズ化のためAI
・プロプライアティー・ジオ・コーディング・エンジン
・スマート自動車配分エンジン
・現状においての制限のマッピング

━━資金調達ラウンドは?

2016年にシリーズAラウンドでExfinity, Blume, BeeNext またはFung Capitalのマネジング・ディレクターRajesh Ranavat氏より米ドル275万を調達しました。

最近、米ドル400万のプリーシリーズB資金調達ラウンドを完了しました。Rocketship.vc, Recruit Strategic Partners, pi Ventures &Mr. Hemendra Kothari of DSP Group, with participation from previous investors – Blume Ventures, Exfinity Venture Partners, BeeNext and growX venturesから調達しています。

━━現在のチームは?

元アマゾン社のエンジニアの二人がLocusを設立しました。私と、共同創業者でCTO、テックスタック開発・オペレーションのスケールを担当しているGeet Gargです。

Geetは、インド工科大学 (IIT)の出身で、Amazon時代にAWSによるビックデータ分析のため統計的なツールの設計やAmazon Paymentsのためリスク評価ソフトの開発を行いました。

現在は約80人のチームになります。

カーネギーメロン大学、インド工科大学(IIT)、Tata Institute of Fundamental Research (TIFR)などからエンジニア、データサイエンティストなどがいます。ビジネスまたはプロダクトチームにはBarclays, Google, Goldman Sachsで就業していた人材が担当しています。


日本でも物流クライシスが叫ばれ、物流領域でのイノベーションが求められています。日本は規制も多く、なかなか日本発イノベーションがうまれにくい状況であり、インドなどの新興国のスタートアップがその取引量や物量を元にしたビッグデータでその精度が格段に高まった上で、日本にローカライズして進出するという流れが考えられます。特にソフトバンクによるその流れは昨今顕著で、インドに限ってもQRコード決済のPaytmへ出資し、Paypayとして進出したり、不動産版AirbnbといわれるOYOも日本へ進出しました。今後この流れはさらに加速していくものと思われます。


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